はじめて連れて行ってもらった日。
思い出の話です。
自分がまだ大学生の頃、テニスサークルには入っていました。
メジャーで、大人数で遊びながらやるサークルじゃなくて、大会とかに出たりする競技チームでした。
でも体育会テニス部には入れなかった、自分を受け入れてくれるくらいのチームです。
少人数で、でも結束力は強かったのをよく覚えています。
卒業した先輩もよく遊びに来てくれて、
一緒に練習して、飲みに連れて行ってくれます。
大学はいりたてホヤホヤの新入生にはすごく新しい世界に感じたものです。
確か4,5回目に、先輩たちに飲みにつれて行ってもらった時、「○○行くか!」と突然先輩が言いました。
他の先輩たちがいいねいいねと口々にさわぎつつ、自分の方を見ながらときどきにやついていました。
店の名前言われても分からないし、「どこにいくんですか?」ってのんきに効いていたんですけどそれ、キャバクラでした。
その日はキャバクラ初デビュー、綺麗なドレスをきたお姉さんの隣に座らされ、ガチガチに緊張して固くなっていました。
ろくに口も開かず、覚えてるのは鮮やかなドレスの、スカートの裾だけです。
ずっと下向いてたんですね。
若かったなあ。
今では良い思い出です。
衣装と憧れ
近年の女子高生の憧れの職業の上位にはキャバクラ嬢がランクインしています。
ちょっと昔までなら考えられなかった事でしょう。
収入のわりは良いものの夜の町の、商売で酔っ払いの相手をするという印象の職業だったと思います。
もちろんそればかりではありませんが、若い女性が憧れる職業ではなかったのです。
それが若い少女たちにとってあこがれの存在となった所以には、その装いに対する憧れがあるのではないでしょうか。
今時の若いキャバ嬢達を見てみると、高く盛ったヘアスタイルや女子が見てかわいいと感じるようなドレスに身を包み、奇抜なネイルを施しています。
メイクも、決してダークな感じではなくキラキラと華やかで、まるでお姫様の様です。
このスタイルが、ファッションに敏感な若い世代のセンスにマッチしたのでしょう。
もちろん、憧れと実際の仕事を行うと言うのとでは大きな差があるものです。
ですが、キャバ嬢のイメージを変えるに至ったドレスの力を感じずにはいられません。